本日は、もしあなたが絵や文や写真や動画や音楽や、その他ありとあらゆるオリジナルコンテンツを来世まで残したいと考えた場合の方法論について。
本日、この記事を読んで、前から誰かに伝えたいと思っていたことを思い出したので、書きたいと思います。
本当はめんどくさいから念波で伝えたいんですが、それでは受け取れない人も多いと思うので、仰々しい文字にしてやっからなぁー!!
解像度が4096×2304だと! YouTubeにアップされた「4K動画」があまりに高画質すぎて手に負えねーーッ!!
以前、飛行機内でやっていたラジオ番組内での山下達郎さんのコメントが忘れられないので、ご紹介します。
「昔の歌を聞くと古臭く聞こえるのに、何故スタンド・バイ・ミーは今でも古臭く聞こえないのか、その秘密はですね…(割愛)」
確かに言われてみるとその通りであり不思議です。
何故なのでしょうか?
調べてみると、ベン・E・キングの歌ったスタンド・バイ・ミーが発売されたのは1961年(映画スタンド・バイ・ミーは1986年)と、約半世紀前の歌にも関わらず、今聴いても古臭さがあまりないです。
しかし、同年代の他の歌を聞くと、ちょっと古臭い感じがします。
山下達郎さんは、自分の作品が後世にまで愛される=残される作品の条件として、考え得る限りその時代で最高の音質で録音することをひとつに挙げております。
演奏に関しては昔から使われているオーソドックスな楽器を使い、できるだけシンプルなコードで作るようにし、流行りを追いかけないようにすること。
つまり、最近で言えばシンセサイザーや打ち込み系の機械音はできるだけ使わないようにし、ギターやベース、ドラムやピアノといった楽器で演奏した音を録音するようにすること。
録音方法については、考えうる限りの最新機材を使用し、最高音質で残しておくこと。
これが重要だと語っておりました。
スタンド・バイ・ミーが発売されたときはテープかもしくはレコードしかない時代だったわけで、それを保存するテープは当然劣化しますし、時代と共にハード・媒体が変化して、それに伴い普通は音も古臭くなるのが自然です。
なのにです。
その時の音を今聞いても古臭く感じないというのは、驚異的なことであります。
恐らく当時としては考え得る限りの最新機材で録音し、最高音質で保存していたからこそ、現在でも古臭くなく聴けるのではないでしょうか。
ではこれを映像に例えてみましょう。
ここ最近、地デジの導入により、エコポイントや低価格化から大型液晶テレビに買い換えた人は多いと思うが、その画面でアナログ時代の映像を観ると、大分古臭いイメージを受けたりした経験はないでしょうか。
もしくは、以前に購入して最近は観ていないといった自宅にあるDVDを観てみるのもいいでしょう。
ロード・オブ・ザ・リングのような映像美をウリにした映画ですらちょっと画質においては物足りなさを感じてしまうはずです。
それもそのはずで、現在の地デジ画質は1920×1080(フルハイビジョン)。
ちょっと前までの映像は720×480といったサイズ。
縦は2倍、横は2.5倍弱の解像度になっているわけで、それは画質も劇的に変化するわけです。
そしてさらには安倍内閣が打ち出した【4K】と【8K】。
【4K】は3840×2160、【8K】は7680×4320のサイズ。
私はこれが市場に完全に広まるのは、恐らく最低でも20年くらいはかかりそうな気がしてますが、もし広まったら、今の映像コンテンツなんて古臭くて見れなくなるでしょう。
しかし、もし自分のオリジナルコンテンツを後世にまで残していきたいのであれば、映像であれば最新の4Kや8Kでの解像度になる世を見越して保存しておかねばなりません。
これが言いたかった私の結論です。
企業のイメージCMや、後世まで残しておきたい映像コンテンツであるならば、高い金を払ってでも最高画質で保存しておく必要があるということです。
ちなみに、4Kサイズの映像を残すとなると、現在は素人ではほぼ無理だと思います。
まず、撮影するためのカメラがありません。
民生用カメラは1920×1080ですからね。
そしてそれを編集して保存するための編集ソフトも高価です。
また、その容量たるや莫大で3840×2160サイズのカメラの写真を1分間60枚(つまりフレームレート60fps)で保存したとすると…、計算がめんどうなので割愛しますw
まあそれくらい大変なのです。
しかし、企業の理念や社是のように、半永久的に変わらないものを例えば映像として残したりする場合は、そのくらいのクオリティで保存しておく必要があるかと思います。
これは恐らく文字や絵などでも言えると思いますが、形ある物として残そうと思ったら、紙質を重要視しなければならないと思いますし、場合によっては石に彫ったりしたほうが後世には残せる可能性が高まるのではないでしょうか。
といった、こんなこと誰が興味あるんだよ、ってな内容の今日のコラムでございます。
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