2012年5月15日火曜日

【コラム】P業界全体の雑感@私のやきとり #001

Pachinko : Photo retouched
By ivva

なんとなく、色んなニュースなどを見て、さらに自分自身が感じたこと、考えたことなどを簡単に書いていこうと思いましたので、こちらにて。

新市場?

ここ最近、ニコニコ生放送(以下ニコ生)で、パチスロの実機配信をする人がかなり増えてきた。

これは、今までのぱちんこやパチスロの楽しみ方とは違った、新しい形の遊技方法と言えると思う。

これは、私の持論であるが、ぱちんこやパチスロが楽しいと感じる瞬間は、出ている瞬間や出ていない瞬間ではなく、出ている瞬間を誰かに話しているところを想像している時だったり出ていない瞬間の話を誰かに話しているところを想像している時だったりといった、ぱちんこやパチスロを共通の趣味として誰かとコミュニケーションを図っているときだと思う。

もしこのような楽しみ方がごく少数であるならば、「昨日はこういう展開で、いくらいくら出た」とか「1500Gはまってバケだった」などという話を聞くことも本来は殆どないはずだが、実際にはほぼ毎日聞かされるし、意識はしていないが自分でも言っているのだろう。

当然、楽しみ方というのは人それぞれ違うものだが、若年世代に関しては、こういう楽しみ方をする人が多いのではないだろうか。


実機配信とは?

ちなみに、実機配信とは、自分で台を購入したり、他の人から借りたりして、パチスロの台を打っているところを配信する、というものだ。

特徴的なのは、配信をしながら打っている打ち手の声が聞けること。

これは、現在のパチンコホールではあまりできないことだろう。

なぜなら、台や色んな設備の音が大きいので、隣にいる人の声すら聞こえないケースが多いからである。

また、実機配信は、視聴者がチャット欄にコメントを書くことができる。

それを配信者が見ながら、視聴者とのコミュニケーションを取ることができるのである。

これも実際のホールではなかなかできないことであろう。

ぱちんこパチスロは、時間消費型レジャーと言われ、さらには年配層がコミュニティを求めてパチンコホールに来たりするケースが多いが、実機配信はそういったそういった部分を補ってくれる新市場であると言わざるをえない。

もし、今後技術的な敷居が低くなったら、年配層がそういった楽しみを求めて、パチンコホールからネット上の実機配信に移行することもあり得るかもしれない。

少なくとも、現在ニコ生などのサイトで実機配信を楽しんでいる40歳から下の年齢層は、大なり小なりそういった方向に流れる人がいることが濃厚なわけだから、10年~20年後はかなりの遊技人口減少は明確だと言えるだろう。


じゃあパチ屋はどうする?

ここでパチンコホールは、どういった方向性を打ち出さなければならないか?という話になるわけだが、個人的なアイディアをいくつか。

ライブ感の充実

いくら実機配信が面白いとはいっても、やはり個人でやるには設備面に限界がある。

なので、アミューズメント施設として、エンターテイメント性を全面に押し出した楽しみを提供すれば、実機配信ではできないことをホールが提供することができるので、来店動機を作ることができるのではないだろうか?

特に参考となるのが、音楽業界である。

新曲のプロモーションビデオなどは、ネット上で観ることができるが、ミュージシャンの歌や会場の熱気などはライブ会場でしか味わうことができない。

その熱気を利用して、グッズ販売やファンクラブ会員募集などを行い売上を上げる。

ついでにコミュティも作る、といった流れを強化するのがいいのではないだろうか。

実機配信を店舗からスタッフが行う

個人的に、この流れは3年後に当たり前となると予想している。

ただし、生放送というのはやってみるとわかるが、放送時間を視聴者に飽きさせることなく続けなければならないことから、基本しゃべり続けなくてはならない。

それが意外と難しく、今後の課題となるだろう。

だがしかし、今も昔も機種がある程度の稼働を左右することには変わらないと思われる。

バーチャル空間に出店し、そこで売上を稼ぐ

この流れも、10年後には当たり前になっているだろう。

具体的には、777.townやネクソン、アメーバピグといった、既に存在しているバーチャル空間に、既存のホールが出店していく形になるはずだ。

そこに出店する店舗は、現在リアルに存在している店舗の稼働を上げるために販促として出店するのではなく、例えば【新宿店】【渋谷店】といった感じで【777.town 1号店】といった感じで、ネット内店舗だけで売上を計上できるようなシステムとして運用される流れになるだろう。

ただい、今はまだ早い。

具体的にはスマホが80%の国民に普及する予定の2~3年後あたりがスタートラインになるのではないだろうか。

その時には、既存のバーチャル空間を提供する法人も、スマホ対応が終わって、準備が整っているはずである。

拡散力を鍛える

今後、日本を始め、世界は国民総メディア時代がやってくる。

いや、既に到来していると言っても過言ではない。

一人ひとりのネット上の発言が、新聞のニュースであり、テレビのニュースであり、チラシの中身のように、多かれ少なかれ、色んな人達に影響を与えるようになってくる。

これは、実は大変なことで、今までとは全く認識を改めなくてはならない。

今までのアナログメディア全盛時は、メディアそのものが少なかったので、既存のメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、看板など)にお金を払えば知名度向上をしやすい時代だった。

故に、商売をする上では、多くのお金を使える企業が個人より有利だったわけだが、ネットの登場により劇的な変化が起きた。

人は、自分に興味のある情報を検索で調べるようになり、興味のないものや情報に接する機会がどんどんと減っていく。

さらには、興味のある情報ばかりをどんどんと吸収していくので、オタク化が進む。

ローカルなコミュニティがますます増えていく。

つまり、どんだけ大量のお金を払おうとも、検索に引っかからなれば、その人にとって存在しないも同然となってしまう。

ではどうしたらいいだろうか?

共感&拡散である。

つまり、リンクを増やす、現実社会で言うならば、看板を増やす、ということである。

自分の主旨などに賛同してくれる人達に協力してもらい、自分が発信した情報をどれだけ多くの人たちにリンクを貼ってもらえるかどうか。

ここが重要になる。

こういった方法は、現実社会で言えば口コミを増やすという方法に似ている。

これができない企業や個人は、多くの情報に埋もれていってしまうだろう。


結論

ということなので、ネット販促に今から力を入れることは重要だと思う、今日この頃であります。