前回の記事からかなり時間が空いてしまいましたが…いかがおすごしでしょうか。おつさんです。
年末に深夜バスで仙台まで行ってきた件、前回は乗り込んだところまでをお送りしました。今回は乗り込んだ後、仙台に到着するまでを順を追ってお送りします。
なお、あらかじめお断りですが、車内で身動きが全くといいほど取れなかったため、写真がほとんどありません。あらかじめご了承ください。
さて、狭いながらもなんとか座席についたおつさん。程無くバスは新宿副都心を出発し、一路仙台へと向かいます。とりあえず座れたし、あとは寝るだけ……と思ったら大間違い。深夜バスの戦いはここから始まるのです。
4.とにかく湿度が高い
車内がギュウギュウな上に、空調があまりきいておらず、カーテンが締め切られているため、室内は湿度がとにかく高い状態。首都高に乗った段階ですでに窓からしずくが流れるほど結露していました。
ここまで湿度が高いとは思わず、替えのTシャツなどを持って来なかったことを後悔しました。それくらいじんわり汗をかきます。到着後にコンビニで調達するという手もありますが、替えのTシャツを用意しておいたほうが無難です。
バスは走り始めて程なく消灯となり、殆どの人がシートを倒して眠りにつくことになります。バスのシートはリクライニングで倒れるようになっているので、多少は体を横にすることができますが、ここにも気を付けなければいけない点があります。
5.「リクライニングだから楽チン」と思うなかれ
バス会社のページには「シートが倒せます」と書いてありますが、座席の後ろには当然別のお客さんがいるわけですから、フルで倒せるわけではありません。結果、中途半端な「やや倒した状態」になってしまいます。
中途半端に倒した状態だと非常に腰に負担がかかります。かつて「水曜どうでしょう」で何度も深夜バスの旅を経験した鈴井貴之氏はとある雑誌のインタビューで「深夜バスで使えるブランケットや毛布は、かぶらずに丸めて腰の後ろに置いたほうがよい」と語っていました。中途半端なリクライニングだと腰とシートの間に空間ができてしまい、腰に負担がかかるからです。この言葉を思い出すまで非常に辛かったです…。
そうこうしている間にバスは最初の休憩地点である栃木県は上河内PAに入ります。
バスに乗る前にトイレに行けなかった私はここでPAのトイレにいくことにしたのですが……
6.途中下車はできないと思ったほうがいい
通路に荷物を置く人もいるため、誰にも気付かれないように車外に出ることは不可能と思ったほうがいいです。私は「すいません」を連発しつつなんとか外に出ましたが、他のお客さんに非常に嫌な顔をされました。
また、車外に出るということは睡眠を中断することにもなります。そもそも睡眠時間があまり取れない車内で、十数分とはいえ睡眠時間を削るのは非常にもったいないですし、その後の睡眠の深さにも影響します。トイレは発車前に済ませ、休憩中は「降りない」「起きない」という形を徹底したほうが身の為です。
なんども体が痛くなって目が冷め、そのたびに体制を変え、また寝てを繰り返し、熟睡できないままバスは北上していきます。1時間おきくらいに寝ては起きてを繰り返した後、バスは仙台駅の西側にあるホテルの前の停留所に到着。ちなみにここでは一人もバスを降りませんでした。
最終的にJR仙台駅の近くにあるバスステーションに到着したのが午前5時半ごろ。周りのお店はマクドナルドくらいしか営業していない状態です。事前にTwitterなどで「センチュリーRさんの近くに安いネカフェがある」と聞いていたので、そこへ向かったのですが……朝の5時だというのに、満室という状態です。仙台という慣れない土地、しかも真冬の早朝に路頭に迷う事になってしまいました。
7.予定の時間まで時間を潰せる場所の候補を見つけておこう
途方に暮れつつも、商店街の中に24時間営業のマクドナルドがあったのでそこでコーヒーを飲んで時間を潰すことにしたのですが…さすがに朝の6時から放送開始の11時までをコーヒーだけで粘れるわけがありません。結局スマートフォンで調べて、別の漫画喫茶に入店しました。当初調べた店よりも料金が高く、また滞在時間も中途半端だったためそれなりの額になってしまいました。
普通は一箇所見つけておけば十分だと思いますが、慣れない場所だったら2ヶ所くらい「逃げ場所」を見つけておくのが無難かと思います。
結局、漫画喫茶に入り、放送開始直前まで仮眠を取った今回の旅路。バスそのものの料金は安かったものの、降りた後の疲労感は半端じゃなかったです。バスなら片道5000円、新幹線なら片道1万円ほどですが、正直当日の朝に新幹線で仙台入りしても良かったんじゃないか、という感じでした。
ただ、深夜バスは対策さえすれば「寝ている間に安く目的地に着ける」ものです。事前の対策をしっかりすればそれほど怖いものでもないですから、たとえば都内からなら仙台、名古屋などの比較的近いところに試しに行ってみるのはいかがでしょうか。
あ、ちなみに帰りはさすがに新幹線で帰って来ました。料金は倍でしたが、かかった時間と疲労は半分以下でしたとさ。