2011年11月15日火曜日

下町で愛される創業103年の洋食屋さんに入ってみた。そして驚いた。

飲食店が開業して3年以上続くのはわずか5%だという。
サイクルが早い飲食業界において103年も続く店があるという噂を聞きつけ
調査をしてみることにしてみた。



長年愛されるお店の秘訣はどこにあるのであろうか?
























【レストランシミズ】
老舗の洋食店である。
私はここで、驚愕の事実に出会うこととなる。




ショーウィンドウを見てもそんなに変わった所はない。














ちょっと古めかしい洋食屋という印象しか受けない。



黒板に書かれた
創業103年の文字。
これを見て初めて、そんな歴史のある店なのかと気付く。



















店内に入ろうかと、覗いた瞬間。





























犬。


店内に入ろうとする私に吠える犬。

老夫婦が切り盛りしており、奥さんが犬をなだめ
なんとか入店ができた。

旦那さんは、白いコック服に身を包んでいる。
ふたりとも、柔らかい笑顔で迎えてくれる。

“103年続く理由は人柄かもしれない。”

そう思わせる笑顔であった。






















店内を見渡すと
水槽狭しと動き回る鮒。
存在感あるシャケの木彫り。
エアコンは包装されており、コンセントは抜けている。


そして、テーブルの裏には




















犬様の専用スペースが。

どうやら、犬が迎えてくれるのもこの店では当たり前のことらしい。
自分の定位置に戻ってからは全くおとなしくなっているので
クレームとかはないのだろう。
もしくは、この店に入った時点でそんなことをいうことの方がおかしいのかもしれない。


注文を取った後、コック姿のお爺さんはテレビを見始め
奥さんが厨房で調理を始める。

コック姿はなんなんだよと突っ込みたくなったが
103年続く為の“秘訣”かもしれない。


私が頼んだのは トンテキ(スペシャル)














だったはずだが、出てきたのはトンカツ。
もしかしたら、これをトンテキと呼ぶのかもしれないので
そのまま食べることにした。






















最初から、切ってあるのでなくナイフを使って自分好みのサイズに切ることができる。
外の衣が見た目通りカリカリですが、中は柔らかです。

103年の歴史を感じる油が染み込んでいる感じなので

胃袋の若さが必要な感じだ。(もちろん私は若いので平気。強がってはいない。)





















遅れて出てきたトン汁。
トンスイにレンゲという組みあわせも珍しい。
デミグラスソースで食べるトンカツというのも初めてかもしれない。

















ご飯の盛りはふんわり山盛り。

味の方は特別変わったところはないが
独特の空間で食べる食事はそれだけで趣きのあるものに感じた。
(創業103年のフレーズがそう思わせたのかも知れない。)


食事を終え、帰ろうとすると犬がお見送りしてくれる。
老夫婦の笑顔も温かい。


























店を出ようとした時、ふと気になる文字が目に入る。


1903年開業。


表の看板は5年前に作成したままだったのである。
実際は創業108年!


このゆるさと、温かさがお店を長く続ける秘訣なのかもしれない。